『昼顔』から見る女性意識の自覚

目　　　　　　　　　次

一　はじめに 1

二　ドラマのあらすじ 2

三　ドラマにおける女性意識の自覚の経緯 3

四　原因への分析 7

五　終わりに 10

致 谢 13

『昼顔』から見る女性意識の自覚

郑蔚璇

要旨：日本社会における女性の地位及び女性の自我意識はずっと問題視されていて、多数の研究者の関心を集めている。戦後の日本の経済の発展と制度の完備にしたがって、女性の地位はどんどん高なってききて、女性の自我意識もだんだん萌えるようになってきたと言われたが、一朝一夕に解決できるものではない、日本の女性問題は依然として研究者から注目されている。それから、近年以来、女性意識における文学作品及び映画も盛んになっている。2014年夏の人気ドラマ『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』もその中の一つである。このテレビドラマは日本の専門主婦の不倫問題から、日本女性の自我意識の自覚という大きな問題に触れ、極めて現実的な意義を持っている。本文は『昼顔』というドラマにおける三人の女性キャラクターに着目し、三人の女性の自我意識の自覚に重点を置いて、自我意識の萌え、経緯及びその原因を詳らかに分析したいと思う。

キーワード：女性意識；自覚；昼顔；紗和；利佳子；乃里子

一　はじめに

女性意識とは人とする女性、特に女性の価値体験及び覚醒ということである。社会及び時代の進歩に従って、女性側には男性中心社会に於ける女性への伝統的定義を拒否したり、伝統的な夫権に質疑したり、さらにそれを打ち破ったりする傾向が現れてきた。同時、女性の生存状況に注目して、女性の感情及び女性の生命体験を細かくふかく探ることも現れている。^１

女性意識に関する研究は日本だけではなく、中国でもずっと人気がある。それに関する文学作品と映画が次から次へと現れる。

　文学の場合で、第二次世界大戦後、家庭主婦の身分から脱して、社会に進出する女性がますます増えできた。日本には強い女性意識を持っている女性作家が多い。例えば、日本近代批判リアリズムの先駆の女性作家として知られる樋口一葉^２、太宰治の次女の津島佑子もその代表作家である。樋口一葉の『十三夜』の中には、家父長権と男尊女卑の思想に基づき、女性主人公の主動放棄から女性意識の変容ことが書いてある。津島佑子は『葎の母』、『光の領分』、『草の臥所』、『寵児』など著作を書いてある。そういう作品の特徴の一つは封建時代の男権主義を転覆し、伝統な家庭のイデオロギーにこだわらない女性を主にする新しい家庭モデルを築くことに基づいて、女性意識がはっきり現れてきたことである。中国でもその代表女性作家も多い。例えば、『莎菲さんの日記』と『霞村に住んでいる時』の作者丁鈴と『傾城之恋』や『愛』という作品を書いた作家の張愛玲もその中の一つ。丁鈴は自分の作品の中に伝統な社会において予想もしない女性意識の自覚を書いた。張愛玲は根深い伝統な女性意識と女性心理の持病を深く掘り起こしてから、女性の不幸の根源を探していた。

　映画の場合、有名な監督は日本の溝口健二と中国の許鞍華である。溝口健二のシーンは日本社会の最下層の女性を描くことで、女性意識の自覚を悲劇主義の色にしみる。許鞍華のシーンには平凡な生活から切り込み、自分自身を救う女性が描かれている。

　研究の場合、日中両国の研究者は女性の意識に関する研究が極めて成果をあげてきた。例えば、山澤和子の『女性における意識変容の学習の研究』は女性意識を深く分析した。ＮＨＫ世論調査部の『日本女性の意識変化(「日本人の意識調査」を中心として) 』は日本女性の意識変化をはっきり調査した。それに、中国の作家である王小波の『女性意識と婦人解放の再論』と呉拓宇の『日本少子化社会の女性自立意識の分析』もその問題に触れた。

本論文はこれまでの先行研究に基づき、人気だラマ『昼顔』をテーマに、ドラマに於ける女性の意識変化をつまびらかに分析しようとする。さらにその意識変化の裏にある種々の原因を探求して、当代の日本女性像を描きたいと思う。

二　　ドラマのあらずし

日本の社会構造と家庭構造の変化とともに、国家制度と企業制度は専門主婦に対する保護は日本の専門主婦階層の形成に助力した。そのドラマに出場する日本の専業主婦は２種類に分けられることができる、第一類はフルタイムの専業主婦の利佳子である。利佳子はいかなるお金の出所がなくて、一連の家事をしっかりと切り回し、外働く夫と子女を配慮し、まだ夫の社会関係をよくするためにそれぞれの社交場所に応対しなければならない主婦である。第二類はヒロインの紗和のように家事を切り盛るほかに、スーパーマーケットなどの場所でパートタイマーの使いを兼職し、経済上には比較的に独立できる専門主婦である。

　最初、火事に遭遇した街に、新しい住人が引っ越しに来た。あまり幸せとは言えない結婚生活を送っていた笹本紗和は、ある日レジスターの仕事をが終えたところ、お店の口紅を盗んてしまった。たまたま通りかかった利佳子はその場面を目撃し、紗和のことを黙秘する代わりに自分の浮気のアリバイを証言してもらうくれると言った。その原因で、紗和が高校の鈍臭い先生北野に出会った。紗和は「あんな立派な家と家族を持ってるのに。浮気するなんで罰当たるよ」と最初こう考えた。しかし、利佳子の浮気行為を見下しているにも関わらず、好意を持つ北野先生から手に乗せられ、どんどん二人の距離を縮め、越えるべきではない一線を越えてしまった。そのほかに、偶然なチャンスで紗和と乃里子は知り合った。紗和や利佳子とは最初は仲が良かったが、紗和と夫の不倫が発覚した時からその二人の関係が悪くなった。一方、利佳子も夫の雑誌のイラストレーターである加藤に惚れ、不倫の泥沼にますますはまり込んできた。ドラマの最後、浮気がバレた利佳子は夫のそばに戻った。しかし、紗和は大火事とともに自分の婚姻生活に終止符を打った。それに、弁護士と交えた話し合いの結果、紗和と裕一郎は別れざるを得なくなった。北野と乃里子も家を引っ越してしまった。ストーリの筋の発展によって、紗和、利佳子、乃里子の女性意識の自覚がどんどん現れてきた。

三 ドラマにおける女性意識の自覚の経緯

１紗和から見る女性意識の自覚

紗和は家庭主婦として千編一律の生活をしている。朝、夫の出勤を見送った後くどい家事を仕上げ、午後スーパーマーケットで3時までアルバイトをしてから、定刻に家に帰て家事をきりもりしている紗和の毎日である。紗和は夫と結婚して５年以来、始終念願にならなかった生活を送って、家族との関係が平和に見えるが、実にずっと無性婚姻の苦難を受けている。

俊介が紗和の夫である。俊介は紗和に与えることを当たり前とする。さらに、俊介は紗和のメンタル世界について何も知らなくて、ペットの1匹のハムスターに与えた関心が妻のより遥かに多い。このままで行くと、彼らの間にただ最も簡単な交流だけが残って、温情が言うまでもないほど少なくなる。その上、紗和のお姑さんもある程度で紗和と俊介の矛盾を激しくさせる。子供ができず、俊介の母が一心に考えているのは紗和が子供を妊娠できることだけである。さらに紗和がそのことをお姑さんに「自分に色気がないからだ」と言われてずっと気にしている。お姑さんは何かと紗和の夫婦生活に干渉して、何度も何度も紗和を尾行したことがある。それは亡くなった夫に浮気癖があり、その印象が紗和に重ねてきたからである。紗和がずっと重苦しい環境の中で胸の苦しさは何でも口に言えない。

紗和は口紅を盗むことがきっかけに利佳子と知り合った。それから、紗和の女性意識の自覚が始まってきた。不倫が紗和の女性意識の自覚の現れであると言える。紗和は利佳子の不倫を見くびるからといって、利佳子の不倫を隠した後、「あんな素敵な家族があるのに不倫するなんて罰当たりです。どうかあの女の不倫が旦那さんにバレてから地獄に落ちますように」と言った。紗和は家を帰て俊介とハムスターを飼うことで、結婚五年して以来最大の言い争いが勃発した。紗和は「そんなにハムスターが大切にするなら、ハムスターと結婚しなさいよ。ハムスターなら都合のいいときにかわいがらればいいだけだもんね。お金も掛からないし、文句も言わないし。不満も抱かないね。」と夫に言った。実は、その言い争いが紗和はハムスターを借りて以前の彼女を言たことである。味気なくて空虚な婚姻の中で紗和は耐えられなく、自由を追い求めるから、紗和も不倫をしている。紗和は俊介から得ない理解と尊重が不倫相手の北野から得た。

ドラマの最後、紗和は決意して夫と離婚して、家出することも彼女の女性意識の自覚の現れである。最終回で、紗和が一人で靴のひもを結ぶシーンでは、「神様、ごめんなさい。またいつか私はあなたを怒らせるかもしれません。」を言った。それが紗和はこれまでの生活が追いつかない、それに、独立自主の生活を追い求めることを止めるという意味がある。

2　利佳子から見る女性意識の自覚

結婚した後、他人から見る利佳子は、夫が大手出版社の編集長で、可愛い娘が二人いて、うらやましく手厚い生活を送っていて、非常にすばらしそうに見える。ところが、利佳子は毎日一生懸命黙っていて、家事と子育てをしいられている、事業に成功した夫の目から見れば、利佳子がただ外界にひけらかすいい対象で、勝手に利佳子を貶すことができる。

すなわち、利佳子は家の中で完全の専門主婦と花瓶のやくである。３年間で、夫が妻の利佳子を冷蔵庫にしか見なく、ドアを開けたらいつでも食べ物があると思っている。しかし、冷蔵庫にしても、壊れたら不便なのに、夫はメンテナンスなんてしたこともない。長い時間がたって、彼女の生活が苦しみや重苦しい沈黙でいっぱい詰められた。自分の生活に対して透徹して見ることができても、利佳子は夫以外の不倫相手と恋愛することで心が奪われて、１段また１段の不倫の助けを借りて自分を刺激し、物質生活の深い寂しさに八方手を尽くして補っている。

それで、不倫は利佳子の女性意識の自覚の現れであると言える。

しかし、利佳子はいつも不倫相手をおもちゃにして、加藤とばったり出会うまでにかわっでいなかった。画家の加藤が編集長に要求され、エロチックな描いた絵を渡す。後、すぐに帰ろうしたが、利佳子に「絵を描いて欲しいの」と頼まれ、別室で彼女の絵を描いた。この画像には利佳子の半分の顔が無表情で、あとの半分の顔がはらはらと涙を流していると描いてある。利佳子は「あなたは超一流ですね。だって、私にソックリだから」と加藤に言った。利佳子は他人に向かってはいつも優雅でおうようでいて、ほほ笑みをうかべていてコントロールできる様子である。従って、利佳子の心の絶望と涙を見える人は加藤一人しかないだろう。

加藤との不倫は以前のと全然違うと言えるだろう。これが愛情をあくまで追い求めて、利佳子の女性意識はもっと深いに萌える。

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