「逃げるは恥だが役に立つ」から見る日本の契約結婚

目　　　　　　　　　次

一　はじめに 1

二　契約結婚というのは 2

三　契約結婚発展の原因 3

四　契約結婚の影響 6

五　終わりに 7

致 谢 11

『逃げるは恥だが役に立つ』から見る日本の契約結婚

袁文娴 20141322037

要旨：昔、日本は「男性は外女性は内」という家庭モードであった。社会において、女性の地位は低かった。戦後、日本経済の高速発展に伴い、日本の社会全体に巨大な変化が発生した。日本の若い世代の思想はますます開放的になってきた。特に女性の思想の変化であった。家庭に依存せず、経済的に自立することや社会地位の向上を追求し始めた。伝統的な結婚観が弱まり、現代の若い女性の結婚観念はもとの家庭本位、他の人の志向型から愛情本位、個人本位などの自我志向型に転移する。一部の女性は伝統的な結婚方式を放棄し、契約結婚という新しい結婚方式を選んだ。本論はドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』を例に、契約結婚の概念、発展、影響の３つの側面から、契約結婚を紹介する。

キーワード:契約結婚;逃げるは恥だが役に立つ;個人本位

一　はじめに

　新垣結衣と新野源が共演した『逃げるは恥だが役に立つ』というドラマは2016年に放送された。人気アイドルプラス素晴らしいストーリーで、第1話が放送された後、視聴率^１は10.2％に達した。契約結婚という言葉もさらに話題になった。ネットで契約結婚に関するキーワードを探すと、130万以上の関連情報を検索することができる。人々の結婚観の変化に伴い、結婚は人生における必要な選択だと思う人は少くなくなっているが、契約結婚の合理性や利便性に注目する人は増えているようである。

　肖菊华は「当代の日本青年の思想状况の分析」^２において、「日本青年は多元化の価値観のトレンドで、自己の価値を追求し、個人本位を強調する」と述べている。仕事の選択であるうと、家庭観であるうと、ほぼ個人的な意見に基づいている。将来の発展および自己価値を実現するために、彼らは精一杯頑張っている。

仝芸は「政治経済、文化教育地位が高まることに伴って、日本女性の家庭観、結婚観は相応する変化が発生することを見た。早すぎる結婚でなく独身を選ぶ女性は絶えず増えている。ディンクス家庭も前より増えている」^３と述べている。現代の日本で、女性は自由を追い求めている。経済的に自立すれば男性に頼る必要がない。女性たちは強い個人本位の傾向を示している。

　本論は女性を中心に、ドラマの内容を結び付け、契約結婚の概念、発展、影響の3つの側面から、日本の契約結婚を紹介する。契約結婚を研討することによって、契約結婚は底にある利益交換の関係が分かる。契約結婚で結ばれた夫婦関係は極めて弱い。それゆえ、伝統的な婚姻観に復帰する必要があると考えられる。

二　契約結婚というのは

　契約結婚とは夫婦関係の継続期間や生活上の条件などを取り決めている結婚のことである。デジタル大辞泉に、契約結婚に対してこのような概念を限定する。契約結婚で多いのは、「生活費の分担方法、結婚生活の期限、離婚することになった場合、財産分与の方法と慰謝料の額」などのことである。他にも、お互いの呼び方、育児・家事・介護についての事、お互いの両親の介護を行う時の費用などの契約内容。

　ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』で、女の主人公森山美栗は何回も就職活動が失敗した。職探しスパイラルから解放されるために、結婚という永久就職を願っている。男の主人公津崎平匡と出会った後、彼女は結婚について提案した。「結婚といっても、就職という形の結婚というか、家事代行スタッフを雇う感覚の契約結婚です。」森山美栗はこういう話を言った。

　夫婦になったにも関わらず、男女二人は愛情が持っていない。それぞれの利益を満たすだけで一緒に住んでいる。契約結婚は底にある利益交換の関係である。これは契約結婚について筆者の理解である。

三　契約結婚発展の原因

1　個人と家庭の衝突

　伝統的な日本社会の中で女性の地位が低かった。第二次世界大戦後、日本経済の高速発展に伴い、日本の社会全体に巨大な変化が発生した。特に日本の若い世代の女性の思想がかなり変わってしまった。絶対的な夫婦の役割に対して否定の態度を持ち、女性は考えて方や生き方でさらに自由になることを求めている。

ドラマで、契約結婚でなく、ある日、津崎平匡は森山美栗にプロポーズした。「結婚すれば、雇用契約は必要なくなります。今まで美栗さんに支払っていた給与分が浮いて、生活費ないしは貯蓄に回すことができます。」平匡の話を聞いた、美栗は心の底から怒こりがこみ上げてくる。「結婚すれば給料は払わずに、私をタダで使えるから合理的。それは、好きの搾取です」。森山美栗は「好きの搾取」という観点を提出した。仕事を辞め、専業主婦になれば、無料で毎日家事をする。経済的に自立することができない。家庭に依存しなければならない。

現在、家庭のために犠牲は当然だと思っている女性は少ない。社会経済的条件や価値観の変化で、家庭を重視することより個人重視のほうが優位を占めつつある。つまり、若い女性の自意識と結婚観念はもとの家庭本位志向型から個人本位の自我志向型に転移する。しかし、多数くの男性はまだ伝統的な意識を持っている。この状況において、異なる観念がもたらす伝統的な家庭観と現代生活の需要に合わない衝突は絶えず拡大する。

2　仕事と家庭の衝突

今は男女平等な社会なので、就労の女性は次第に多くなってくる。女性たちはほとんど経済自立ができている。家庭は男女が共に維持する。女性が仕事をしないことは男性に大きいプレッシャーがかかる。女性の経済自立は家庭にかなり影響を与える。しかし、就職情勢は厳しいであり、仕事と家庭生活を両立させる女性は少ない。

2.1 職場の厳しさ

　ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』で、森山美栗は心理学の研究生だが、就職できない。派遣社員として事務のことをした。同じく派遣社員のある人より、美栗の仕事の能力はよいが、会社に辞退された。まだ結婚していない美栗にとって仕事を探すのは難しいことである。日常生活で、結婚したが子供がいない女性が仕事を探している時、会社は産休のことを考え、仕事に不便をもたらすと考えられる。女性の就職先を拒否する。

　一方、職場環境は厳しい。森山美栗のおばさん百合は職業女性である。彼女の仕事能力は優秀である。しかし、恋に縁がない。若い男性と仕事について討論するのに、セクハラの行為として扱われる。それに、年齢が大きいがまだ結婚せず、よく人に議論されている。百合のような女性たちは、生活の重心を仕事上に置きた。結婚したいが、相手が見つからない。

　現代女性の労働環境は厳しい。男性とほぼ同じ条件で働くのが当然とされる労働環境の中で，女性は男性と同じかそれ以上に働かなくては認められない。過酷ともいえる労働環境の中で働く女性は，仕事と家事•育児•介護を両立させねばならず，そのストレスは大きなものになっている。要するに、仕事と家庭の両立が難しい。

　2.2 家事の負担

　日本で、女性の多くは家庭と仕事を両立させ結婚しても引き続き働いていこうとする。女性は仕事、家事、育児と介護を担っている。また、日本では労働時間が長く、男女の役割分担意識が強いため、出産・育児に対する女性の負担が非常に大きいとされる。そこで、現代の日本女性は男性と女性が家事を一緒に分担しなければいけないと思っている。

　平成21年内閣府「男女共同参画白書」⁴により、「妻が行う」、「妻が中心となって行うが、夫も手伝う」が約９割上り、「半分ずつ分担して行っている」夫婦は約7％にとどまっている。この調査によると、数多くの家庭ではやはり女性が家事をしている。

ドラマで、平匡は仕事が忙しいので、美栗に家事を頼む。毎日美味しい料理を作ておらず、クリーニングだけでかなり時間がかかる。しかし、家事代行は美栗の仕事である。普通の女性は仕事があり、そして、家事をしなければいけない。彼女たちは大変な生活をしている。

現代の女性は仕事を通じて自分の人生を追求したい、同時に育児や家庭生活も大事にしたい、という欲求を持っている。しかし、職業女性になると、家事や育児時間が必ず減る。出産・育児のために、就労継続を望みながらかなえられず，仕方なく仕事を辞める場合もある。

3　消極的な恋愛観

　ドラマの名前は逃げるは恥だが役に立つである。主人公たちはそれぞれの原因で現実から逃げたい。森山美栗は学生時代の時男性に振られた。その後、彼女は敏感で繊細な性格になった。自信がない彼女は津崎平匡に好意が持っているが、口に出したくない。津崎平匡はふだん人と付き合うことが少ない。彼はすべての感情を心の底に隠されている。二人は互いに好感を持っているけれども、相手に伝えたくない。

　NHKクローズアップ現代⁵により、2015年まで交際相手がいない未婚者の中で、男性は69.8%に達した。女性は59.1%に達した。10年間、男女の割合はいずれも20 %上昇した。人に驚かされるデータである。

ネットで結婚相手を募集するなどのキーワードを探すと、色々なスレが見つけられ、しかも年齢、年収、見た目などの条件は一切問わない。一部の女性はこういう観点を持っている。「結婚までのプロセスの間に無駄がいっぱいある。時間的にも、大人とかでも、何年もつきあって結局駄目だった。婚活をたくさんしたが、やはり理想の結婚相手が見つからなかった。婚活に疲れた、仕事に疲れた。逃げたい気持ちになる」⁵。そこでネットで結婚相手を募集する。同じ価値観を持ち、一緒に過ごしていけそうだと思える人のほうが大事である。家に帰れば、必ず誰かがいる。寂しさを感じない。これは女性が契約結婚を選択する重要な理由である。

　現代の日本は開放的な社会である。女性たちは自己の価値を追求し、経済的に自立を実現するために、職業女性になった。経済的に豊かになれば、結婚したいと思わなくなる女性も増えている。しかし、今数多くの家庭ではやはり女性が家事をしている。それに、職業女性になるとはいうものの、職場環境は厳しい、仕事と家庭の両立が難しい。一方、女性たちは消極的な恋愛観を持っている。彼らは交際相手を探す過程が面倒だと思っている。女性はもとの家庭本位意識から個人本位意識に転移する。これは契約結婚の発展を推進する重要な点である。

四　契約結婚の影響

1. 契約結婚の利点

　第一、就職率を高めること。ドラマで、森山美栗は就職活動が失敗で、家事代行という仕事をした。津崎平匡のプロポーズを断った後、友達の意見を参考し、副業をしている。森山美栗は自己価値を実現するために、ずっと仕事を探している。社会生活の変化に伴い、日本の女性の思想はますます開放的になってきた。仕事と家庭生活を両立させる女性は少ないので、一部の女性は仕事のために、契約結婚を選んだ。職業女性になると、男性に依存せず、経済自立することができる。それゆえ、契約結婚という結婚方式は、女性の就職率を高めることができるのではないかと考えられる。

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