ゆとり世代の特徴及びその社会的影響  ー「ゆとりですがなにか」から見て

 2022-01-19 11:01

目次

一 はじめに 1

二 先行研究 2

三 「ゆとりですがなにか」の人物像 3

四 ゆとり世代の特徴分析 4

五 ゆとり世代がもたらした社会的影響 7

六 おわりに 9

致 谢 12

ゆとり世代の特徴及びその社会的影響

――「ゆとりですがなにか」から見て

宋羽  20131322022

要旨:中国では「90後」というレッテルがあるように、日本においても「団塊世代」、「ゆとり世                           代」という呼び方がある。中国の「90後」はあまり否定的な意味がない。しかし、日本においては「ゆとり世代」と言えば、「やっぱりだめだ」というコメントが少なくない。大きく話題になっているゆとり世代はドラマでも取り上げられている。2016年4月から日本テレビで放送された「ゆとりですがなにか」というドラマがこの話題に直面してみた。本稿では、ドラマの人物像を分析することを通して、ゆとり世代の特徴とその世代がもたらした社会的影響について検討してみた。ゆとり世代は他の世代と全然違う環境で育ってきたので、自分の世代の特徴を持っている。そして、日本社会に深い影響を及ぼしている。

     キーワード:ゆとり世代;ゆとり教育;教育改革;社会的影響

一 はじめに

ゆとり教育は戦後の知識を重視する詰め込み型の教育を代わりに提起される。ゆとり教育の最終的な目的は学生の「生きる力」の育成である。この目標達成のために、文部科学省が以下の政策を施行した。まずは教育内容を精選という名で授業内容を減らす。そして、授業時間をほぼ3割削減する。後は完全週五制の導入と総合的な学習の時間を新設する。ゆとり教育の特徴としては、以下のような点が挙げられる。 「① 豊かな人間性や社会性,国際社会に生きる日本人としての自覚を育成すること。②自ら学び,自ら考える力を育成すること。③ゆとりのある教育活動を展開する中で,基礎・基本の確実な定着を図り,個性を生か す教育を充実すること。④ 各学校が創意工夫を生かし特色ある教育,特色ある学校づくりを進めること。」 1

日本では、このような教育を受けた人の世代が「ゆとり世代」と呼ばれる。ゆとり世代はほかの世代と比べると考え方や性格などがずいぶん異なるところがあるが、それについて、ゆとり教育が主な原因だという意見が強い。日本人から見れば、ゆとり世代という言葉はやや否定な意味がある。ゆとり世代を主題としたドラマ「ゆとりですがなにか」が2016年4月日本テレビで放送された。そのドラマの中で「これだからゆとりは」というセリフは日本ではよく口にされる言葉で、ゆとり世代に対する日本社会の態度を反映している。

いまゆとり世代はもう日本社会を支える中堅的な存在になっているが、ゆとり世代を研究することは日本社会をより深く理解することにつながると考える。本稿ではゆとり世代を研究対象にし、「ゆとりですがなにか」というドラマの主人公たちの人物像を分析することを通して、ゆとり世代の特徴を整理し、さらにその社会的影響について論じていこうと考える。

二 先行研究

ゆとり世代に関する研究は日本で多く行われて、多くの成果を出しているが、中国ではそれに関する研究があまりなされていない。一方、ゆとり教育についての論文が多くある。李本友は『寛松教育的逆転及其啓発』という論文の中で、ゆとり教育の経緯を説明したうえで、そのゆとり教育がもたらしたさまざまな影響を具体的に述べた。そして、中国における日本ゆとり教育の実施からの示唆についての論文も少なくない。胡国勇の論文「寛松教育的軌道修正」と張傑・芦君の論文「日本寛松教育及其対中国素質教育的啓発」は全部日本ゆとり教育の実施が中国に対する示唆を論じるものである。

日本では今ゆとり世代が社会に深い影響を与えているため、その関連研究がいっぱいある。ゆとり世代の人材育成の方面に焦点を合わせるものがある。神戸大学大学院経営学研究科の金井寿宏が『ゆとり世代の人材教育』という論文で具体的なゆとり世代の教育法を提言する。そして、ゆとり世代の考察をテーマとした論文が多くある。例えば、橋下祥子の論文の中で、ゆとり世代をその自分自身の性格・価値観に従って、「現状に満足気味の真性ゆとり層」、「ゆとりにコンプレックスを感じるあせり層」、「ゆとり風評被害には屈しないきっちり層」と「ゆとりなんか気にしないつっぱしり層」四つ分けている。菊池優も論文の中で、「ゆとり世代」のマイナスイメージの構築について検討し、学力低下やコミュニケーション能力の低さなど、ゆとり世代のネガティブな特徴とみなされているが、じつは事実無根であると指摘している。

本稿では、「ゆとりですがなにか」というドラマの主人公たちの人物像を分析することを通して、ゆとり世代の特徴や社会的影響を究明することを目的としていく。

三 「ゆとりですがなにか」の人物像

 2016年の4月から日本テレビで放送された連続ドラマ「ゆとりですがなにか」は、ゆとり教育を受けたゆとり世代の仕事や恋愛などに関するストーリーである。主人公の三人は全部ゆとり教育を色濃く受けている1987年生まれ、「ゆとり第一世代」と社会に括られる。そして、彼らの後輩もゆとり世代である。そのドラマは様々なゆとり世代の仕事や恋愛などの状態が現れている。

 坂間正和は郊外にある坂間酒造の次男、食品メーカー会社に入社する7年目の一般的なサラリーマンである。彼は典型的な現状に満足気味のゆとり世代である。入れそうな大学に入った。そして、内定をもらえそうな会社に入った。成績不振で企画開発部、宣伝部、営業部にたらい回しにされる。彼は直轄の上司に重視されていない同時に、自分も向上心がない、そのまま生活していたい。入社7年目にして社命によって会社の系列の居酒屋チェーン『鳥の民』へ店長として出向した。仕事も恋愛も困難にぶつかったら諦めやすい。ゆとり第一世代であるが「ゆとり意識」を持っていない。仕事に対する真面目ではないので、上司に「これだから、ゆとりは」と言われた。ゆとり世代の典型的な特徴「自覚がない」が正和の性格から見える。

 山路一豊は坂間正和に世代特有の悩みを打ち明けるため良い仲になる。彼は都内のある小学校4年2組担当教員を務めている。精一杯仕事をやっているのに、教頭と保護者の両者の板挟みになっている。教頭からは運動会の練習を優先するように言われる。保護者からは勉強が遅れていると言われる。どうすればいいのか全然分からない、本当に困っているが、教師としての責任感がある、子供達のことが大好きである。 

 道上まりぶは坂間正和の知り合いである。幼少期は神童と呼ばれる学生だったが、多感な受験時期に実父麻生が不倫で走った。大学受験に失敗してしまってから、名門の東京大学しか入りたくないため、いままでもう11年浪だ彼は自分よりバカな人にこき使われないため、一般的な仕事をやりたくない。今の仕事は風俗店の呼び込みだ。現状を変えたい、何回も同じことを繰り返したくないというところは坂間正和と異なっている。

 以上の三人が全部「ゆとり第一世代」である。そのドラマの中で、ゆとり第一世代を除いて他のゆとり世代の状況が現れた。例えば、山岸ひろしは1993年生まれ坂間正和の後輩で入社して2年目の新人である。世間では「ゆとり世代」とひとくくりにされているが、1987年生まれの正和とは6年の開きがあり、ゆとり第一世代を脅かす平成生まれの「真性ゆとり世代」と言われている。自分自身が「ゆとり」であるとの自覚がありながら、「ゆとり」と言われることについては特に抵抗がないタイプである。それで、自己紹介をするとき、いつも「先に言っておきますが褒められて伸びるタイプなんで」という言葉を入れた。会社でも「その飲み会って強制っすか?」「道わかんなくてタクっちゃいました」「メール見ないんで、LINEでお願いしまーす」「だるいんでパスで」「うちら、ゆとりなんで」と平気で言ってしまう。完全に自己中心主義で他人の気持ちをよそに自分の都合によってことをやる。坂間正和とは同じゆとり世代であるが、二人の性格は顕著な差異がある。

 まとめていうと、この4人は全部いわゆる「ゆとり世代」であるが、ひとりひとりの特徴を持っている。「自覚がない」、「未来に迷う」、「向上心がない」などのゆとり世代の典型的な特徴がこの4人の性格から見える。

四 ゆとり世代の特徴分析

 このように、「ゆとりですがなにか」の典型的な人物を分析した。その上に、ゆとり世代に焦点をしぼってこの世代の特徴について論じてみよう。

1 仕事の面

 言われたことしかできない、いわゆる指示待ち人間と言われる。自分で考えてから行動することがすごく苦手だ。ゆとり世代が育った環境は、インターネットが普及してきた。インターネットで調べれば一瞬でほしい答えが見つかる。だんだんネットに依存するようになる。彼らにとって問題の答えは自ら考える必要がない、インターネットで探すればいい。職場でも上司からの指示がないと自発的には動かないし、入社して相当期間経過しても、お客様感覚が抜けきらない。

 ストレスが耐える能力が弱いといわれる。少し強く叱られると心が折れてしまって、「会社をやめたい」と言い出すなど、すっかり落ち込んでしまう。この原因はゆとり世代が育った社会のある特徴が背景にある。多くのゆとり世代は親と子のみで構成される核家族で育ち、身内以外の大人と関わる機会があまりない。さらに少子化によって、ゆとり世代は過度保護に育てられた傾向がある。その結果、年上の他人と付き合い方がわからず、また叱りに慣れていないので、だんだんストレス耐性が低くなる。

 IT関連のことがほかの世代より明らかな優勢がある。急激発展した情報社会で生きてきたゆとり世代にとってインターネットやスマホなどがとても身近なものである。子供の頃からそのような電子製品に触れてきているため、ゆとり世代はIT関連のことがまったく苦手で。長時間にパソコンの前に座っているのも慣れていて、むしろ強みを持っていると言える。この特徴は、年々発展し複雑化していく情報社会で役に立つ能力である。

2 生活態度の面

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