日本のゆとり教育の失敗から学べること

 2022-01-19 11:01

目 次

一 はじめに.......................................................1

二 学校教育の意味 ...............................................2

三 日本のゆとり教育について.......................................3

四 中国の素質教育について .......................................7

五 示唆...........................................................10

六 終わりに.......................................................11

致谢...............................................................14

日本のゆとり教育の失敗から学べること


李凤婷 2013132019

要旨:近年、日本のゆとり教育による学力低下が話題になっている。ゆとり教育への批判を受け、日本政府は2020年から新たな学習指導要領を実施すると決めた。つまり、日本で30年間にわたる「ゆとり教育」は失敗になった。日本のゆとり教育についての研究を通して、中国の素質教育をもっと効果的に実施するのは、今度の研究の目的である。本稿では、まず学校教育の本当の意味、日本のゆとり教育の本質を説明した。それに、日本のゆとり教育の失敗原因を詳しく分析した。それから、中国の素質教育における問題点に対して、日本のゆとり教育の失敗から学ぶべきことをまとめた。

キーワード:ゆとり教育;素質教育;失敗原因;受験教育;示唆

一 はじめに

近年、日本のゆとり教育による学力低下が話題になっていて、ゆとり世代がかわいそうだと言われている。『全寮制で「ゆとり教育」を行いません』のような高校広告が良く見られる。「ゆとり教育」が子どもの学力を低下させ、日本を三流国家に落とす教育であるというような議論もいつも耳に入っている。ゆとり教育への批判を受け、日本政府は2020年から新たな学習指導要領を実施すると決めた。要領の中で、「脱ゆとり教育」として授業時間や内容を大幅に増加する。つまり、日本で30年間にわたる「ゆとり教育」はもう終わりになった。

しかし、「ゆとり教育」が本当に学力の低下を引き起こしたのか。詰め込み教育に逆戻れば学力向上できるのか。そして、日本のゆとり教育の失敗原因も知りたい。子供時代から受けている「学校教育」に、一体どんな意味があるのか、本人は興味をもってきた。また、中国は日本の失敗を教訓とすべきであると思う。日本のゆとり教育の失敗から学べることを探すのは、本論のテーマにした理由である。

教育の本当の意味さえ理解できれば、学習意欲が出る。現代教育における問題点を了解することでこれからの解決対策を考えることもできる。それに、日本のゆとり教育についての研究を通して、中国の素質教育をもっと効果的に実施するのは、今度の研究の目的である。

本稿では、先生から推薦された書籍、インターネットで調べた資料などを参考にして、まず学校教育の本当の意味、日本のゆとり教育が一体どのような教育かについて説明する。次に、日本のゆとり教育の失敗原因を分析してみたい。さらに、中国で実施している素質教育に存在する問題点を挙げて、日本のゆとり教育の失敗から学ぶべきことをまとめようと思う。

 

二 学校教育の意味

私たちに一番身近な教育は学校教育である。現在の日本でも中国でも、小学校から中学校までの9年間が義務教育となっている。学校教育というのは、国語や数学をはじめ、多くの基礎的な学問を教えるだけではなく、社会性や人間性の育成、努力の大切さなどを教えることはもっと重要だと思っている。

学校教育の本当の意味が分からなければ、学習意識が出るわけがない。学生としては、受動的ではなく、主動的に知識を学び、課題を探し、難題を解決するなどの能力を養うべきであると思う。

 日本のゆとり教育は生徒の生きる力を養うことを狙いとする教育であったが、結局批判されて終了してしまった。教育理念が正しいと思われたのに、なぜ失敗したのか、次には日本のゆとり教育について紹介してみよう。

三 日本のゆとり教育について

1 定義

ゆとり教育とは、知識の理解力より暗記をもっと重視する詰め込み教育と違って、子供たちの思考力などの育成を提唱し、子どもの焦燥感を消し個性を生かすことを目的とする教育である。具体的に言えば、学校週5日制の実施、他人と比較せずに本人の成績だけで評価する「絶対評価」の取り入れなど、学習時間と内容の減少なども、その特徴である。

ゆとり教育の最終目的は「生きる力」の育成である。つまり、変化の激しい現代社会で知識の応用能力以外に、豊かな人間性などを身につけ、個性を生かすということである。

  1. 背景

ゆとり教育を実施する前に、詰め込み教育や激しい受験戦争は、「いじめ」を始め、不登校、暴力、自殺事件などの問題を引き起こして、深刻な社会問題にまでなったと批判された。これらの問題を解消するために、ゆとり教育が提唱された。

  1. 施行過程

1972年「ゆとり教育」とともに「学校5日制」を提起したが、本格的に実施しなかった。

1992年から勉強内容と授業時数を3割減少し、学校週5日制、学習内容の簡易化を実施した。「総合科目」を新設したのは、実質的なゆとり教育の開始であり、第1次ゆとり教育といわれている。

2002年から学力低下の批判に対して、学習指導要領を大幅に改訂した。これを憂慮した政府は、2007年にやっとゆとり教育を見直しすることを決定した。時の首相は、安倍晋三であった。2011年から「ゆとり」でも「詰め込み」でもない教育に変容した。自ら課題を見付ける能力、思考力、問題解決能力などを育てるを重視する。他人に比べず、生徒本人の成績だけで評価する。2002年から行われたゆとり教育を第2次ゆとり教育と言われている。

4 結果

教育は国の将来に繋がっている。ゆとり教育の結果について説明してみよう。

週休2日制などを取り入れたから、正方形の面積の計算方法さえも分からない小中学生が40%を越し、学生の学力が年々低下するのは、ゆとり教育の最大の問題点として挙げられた。2006年8月に行われた『gooリサーチ』において、「子どもを持つ親を対象にゆとり教育・学力低下に関する意識調査の結果が発表された。有効回答者1,736名のうち43.9%が「自分の子ども時代に比べて学力低下傾向にある」と回答され、47.7%が「低下していない」と回答されたようである。」

公立学校での学習量が減少されたので、親たちは学力低下で未来に不安を抱き、子供を私立学校に入学させたり、塾に通わせたりして、結局私立学校や私塾が肥大化になった同時に、家庭の教育費用の負担が増えて、結婚率や出生率も低下したなど、ゆとり教育による色んな弊害も出てきたという批判の声も高まった。

結果としては、日本政府はゆとり教育を終わりにするより仕方がなかった。

  1. 影響

5.1 国際競争力を低下させる

学力低下による国際競争力の低下が挙げられる。学力低下が原因で、国際市場と相当な関係を維持しにくくなる。例えば、英語レベルが高くなければ、国際市場で商談の資格も得られない。単語や文法を知らないなら、順調に外国人と交流できなく、ビジネスを展開するのは無理であろう。貿易額が低下すれば、輸出額の減少はもちろんのことである。

現代日本では技術によって国を強めるという政策を行っている。進んだ技術力を支えているのは、応用科学である。ゆとり教育による学力低下は、日本の技術水準に悪影響があるに違いない。

5.2 良くない情緒を引き起こす

日本で、キレる子供がよく話題になる。これもゆとり教育による学力低下と繋がっているのではないか。学力低下が良くない情緒を引き起こしやすい。例えば、数学のような理科知識をマスターするためには、思考力や忍耐力などが必要であるが、ゆとり教育による思考力などの学力の低下のせいで身に付くべき知識が習得できないと、情緒が不安定になるのは当然であろう。

5.3 国家秩序を乱れる恐れがある

国際競争力の低下につれて、国の収入も減少しますから、国民の所得も少なくなる。従って、貧乏人が多くなるので、社会の情勢や秩序が乱れる可能性が大きい。ゆとり教育をそのまま長く続くと日本は、少なくとも今の生活レベルが維持できなく、戦後のその貧しい状態に戻る可能もあるであろう。

6 失敗の原因

6.1 ゆとり教育政策の不足が原因である

3割ほど授業数を大幅に削減しただけでなく、主要科目の授業も減った。また、新設した総合的な学習時間に対して、教師の指導力も十分でない。もっとも主な原因は、学生たちがゆとり教育のほんとの意味を知らないまま受動的に授業を受けたことである。

6.2 教育現場の教師たちに原因がある

ゆとり教育に新設された総合科目で学ぶのは、知識を応用能力である。しかし、これまでの日本教育の弱点と思われたのは、学生が大学の入学前に、複雑な知識を組み合わせる経験が少ないことである。いろんな知識を組み合わせて、問題を提出し、その解決方法を探し、答えの複雑さを経験するのは、総合科目を新設した意義であるから、重視すべきだと思うが、総合科目は教育現場の教師たちに全然人気がなかった。それはゆとり教育の失敗の原因の一つである。

ゆとり教育の主な目的は生徒に覚えさせることではなく、考えさせることである。「考える」ことを重要視すべきのは学生だけでなく、教師にも考える力がなければならない。十分に考えることができない教師が生徒に考えさせることは無理である。あらゆる学校で、あらゆる教師が、あらゆる生徒に考えさせる教育をすることができたら、ゆとり教育が成功するはずである。

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