和製英語とその訳について

 2022-01-19 11:01

目         次

一 はじめに 1

二 和製英語の形成と特徴 2

三 和製英語が通訳の支障になる 4

四 和製英語の行方の予測 6

五 終わりに 8

致 谢 11

和製英語とその訳について

姚月秋 20121322019

要旨:和製英語とは日本で、英語をはじめとする外国語の単語を組み合わせるなどして作った、英語らしく聞こえる語のことを指している。このような日本語は日常生活から、会議通訳に至るまで広く使われている。日常生活では和語より便利で、おもしろいため、特に若い人に愛用されている。しかし、それ以外な場面では、ある程度で支障をきたす恐れもある。本稿は、和製英語を研究する先行論文と和製英語が原因で起こった誤訳などを通して、和製英語の訳の適切性を高めるつもりである。本論文の構成は次のとおりである。まず、和製英語の形成と特徴を分析し、その分類をまとめる。次に、通訳の際に遭遇した和製英語の場面を取り上げ分析し、解決策を検討する。最後に和製英語の今後の発展の予測、和製英語を作った日本人の考えおよび和製英語に対する態度を検討するのである。本稿の研究を通して、和製英語が原因で通訳の誤訳が発生する事を減らすことができればありがたく思われる。

キーワード:和製英語;通訳;日本語化;世界共通語

一 はじめに

 明治維新以降、イギリス、ドイツ、アメリカ3ヵ国の言葉をはじめ、沢山の外国語は日本に伝来し、その数が年々増えている。それに連れ、カタカナ語が氾濫するという問題も日々厳重になってきている。日常的に使用されているカタカナ語の多くは、英語だと思っていたら、実は英語のように見える造語、いわゆる和製英語である。場合によっては大問題になるおそれがある。筆者は日本に来てまだしばらく経っていなかった時に、パン屋でアルバイトしていた。「イートイン」や「テークアウト」をしょっちゅう耳にしていた。外国人で全然わからなかったが、周囲の日本人はすぐわかり、上手く対応した。後で教えてもらうと、イートインは「eat in」ということで、文字通りの意味でそんなに分かりづらくないそうである。英語では、家で食事するという意味だがと思い、腑に落ちないのである。調べたら、それは和製英語だとわかった。英語圏では別の言い方をするため、全く意味が通じない、もしくは別の意味でとらえられてしまう場合がある。そういうことから、英語ネーティブにとっても中国語ネーティブ通訳者にとっても、仕事の支障をきたす。それに、外国人相手にすると、必要以上に英語の単語(その中に和製英語はかなり入っている)を使って話す日本人がいる。外国人相手や通訳に配慮したつもりで英単語を並べても話すことは、通訳からすると逆にわかりづらい日本語表現なのである。和製英語は外国人にはまったく通じなかったり、使い方が間違っていたりすることがある。本稿は国際的取引のある会社で遭遇しやすい場面を取り上げ、和製英語はどうやって通訳に妨げているか、和製英語を作り出された日本人の考えを研究し、更に解決の方法を考えることを目的とする。また、和製英語の今後のあり方と和製英語に持つべき態度も分析してみたいと思っている。

二 和製英語の形成と特徴

1 和製英語の形成

 1.1 使用頻度

 和製英語の研究家であるジェームズスタンローは日常の日本語には英語由来の外来語・文章が5~10%を占めているという。子ども向け漫画で18%,成人向け週刊雑誌では12%の英語語彙だったそうである

 1.2 語彙分類

 短縮型:アクセル、アパート、エキス、インフラ、ウィンナー、エアコン、クレーム、セレブ、ソフ

 トクリーム、テキスト、デマ、テレビ、パトカー、フライパン、マスコミ、ミス、メイク、(タイヤの)  

 パンク、ラボ

 複合型:アフターサービス、イメージダウン、オーダーメイド、オートバイ、オープンカー、オーブ

 ントースター、ガードマン、カセットテープ、ガソリンスタンド、キーホルダー、キャスター、ゲー

 ムソフト、コストダウン、ワンルームマンション、フリーダイアル、サインペン、サラリーマン、シ

 ーズンオフ、ジェットコースター、スタジャン、ダンプカー、ポテトフライ、マイナスイメージ、(車

 の)ルームミラー、ライブハウス、ランニングシャツ

 自産型:ウインカー、エッチ、サイドリーダー、パンスト、バイキング、ポケベル、ホッチキス(ホ

 チキス)、(電子)レンジ、カラオケ

 異義型:カンニング、クーラー、コンセント、シール、スキー、スペル、ダビング、(服の)トレーナ

 ー、(野球の)ナイター、(車の)ハンドル、マンツーマン、ビジネスマン、プリント、(ホテルの)フロ

 ント、ベビーカー、(バーなどの)マスター、マンション、ラフ

 以上のように、例を示しながら、和製英語を短縮型、複合型、自産型、異義型と四つの種類に分類した。短縮型とは英語の単語を略し、出来た外来語のことである。例えば、ミスという言葉は英語の「mistake」の後半部分を略し、ミスだけを言う。複合型とは、二種以上の外来語の組み合わせである。例えば、「イメージダウン」という単語は英語の「image」と「down」を複合した単語で、印象が悪くなると意味する。言語学のエキスパートである須部宗生教授は短縮型を「首なし語」と「尻切れ語」とまとめたが、「首なし語」の実例は「尻切れ語」と比べ格段に少数だと思われるという。複合型は数上において圧倒的に多いが、だいたい74%占めている。須部宗生教授はもう一つ「クロスオーバー語」を紹介したが、二つの言語を起源とする語彙が混成して成立した和製英語のことで、ここでは検討しない。自産型は日本語や会社名や商標などから転じた言葉で、日本文化に芽生え、英語とは直接関係しない。異義型は英語と全く違う意味で使っている単語もあれば、元の意味を保留して、また別の意味も生み出され使われている。例えば、ドライバー、トレーナーなど。そして、短縮型でありながら異義型でもあるような二種以上のタイプに属する和製英語がある。例えば、キャスターはニュースキャスター(newscaster)を短縮した和製英語だが、casterというのは投げる人、(塩や砂糖などの)振りかけ器、 家具などの足車(キャスター)と意味する。他には、アパート、クレーム、コンセント、セレブ、テキストなどが挙げられる。

 2 和製英語の特徴

 和製英語の語形は以上のようにまとめてみたが、日本人が和製英語を使用する角度からその特徴を分析する。第一に、和製英語はカタカナ語で、漢字より簡単という点で、会話中で漢語より和語のほうを好んで使う日本人がよく見られる。第二に、和製英語はより簡潔で意味を表せる。例えば、「イートイン」と「てんないでたべます」と比べると、字数は少なく、言いやすい。第三に、和製英語は多く英語から来たのであるが、日本語の勉強をしていない英語母語者にとってわかりにくい。渡航歴のある日本人たちは和製英語を使うことで、ある程度に外国人にわかってもらうことはあるが、実は多くの場合は通じないのである。ネットでイギリス人にアップロードされ、和製英語をテーマとした映像があった。ループ数は九十万も超え、かなり人気を呼んでいる。映像の内容は日本語勉強中の妹が日本語の分からない兄にヒントを上げながら、和製英語の意味を当ててもらうことである。その中に出てくる78個の和製英語の中は、ヒントなしで当たったのは9個だけに過ぎなかった。11.5%を占めている。聞いてすぐ別の物だと思うのは32個で、41%を占めている。英語の説明もしくはヒントを聞いてもわからないのは15個あり、19.2%を占めている。海外旅行や日常生活の中で、外国人と会話する時に、和製英語を使うと助けになる場合はあるが、通じなかったり、誤解されたりすることの方が多い。以上の三つの特徴から、和製英語の善し悪しが覗かれるであろう。

三 和製英語が通訳の支障になる

 日常会話ではなく、通訳の場ではこういう事例があった。

 事例1:ある日本人が日本企業がふしんにおちいっている様子を説明するときに、「ガラスマ」と「グロスマ」という言葉を使っていた。通訳がそれを訳しきれずに会話が5分以上停滞してしまった。「ガラスマ」とは「ガラパゴス」プラス「スマートフォン」で、「グロスマ」とは「グローバル」プラス「スマートフォン」の複合型和製英語である。 

 事例2:2011年11月27日、中国・上海で開催された「日本アニメ・フェスティバルin上海」では、アニメ名の『ワンピース』を「女性用の洋服」に訳したエピソードがあり、現場のアニメファンたちを困らせたという。「ワンピース」という単語は英語で「一切れ」とか「一個」という意味にしかならない。洋服のワンピースは英語では“a piece of dress”という。日本語で「ドレス」といった場合は、ウェディングドレスのような華やかなものだと思い浮かべる。ところが、アニメ名である「ワンピース」はどちらの意味ではなく、物語から作られた「秘められた財宝」という意味で、中国語で知れ渡れたアニメ名訳は『海賊王』である。

 上記の例はその場で直ちに訳せないと誤訳の場面を取り上げた。ところが、誤訳ではないが、訳出しても相手に通じなかった場合もある。例えばNGという言葉は和製英語だというのは通訳に知られておらず、そのまま相手に伝えた。当時相手には通じなかった。その後、最近の英和辞書には Not good (日本人は「No good」だと思っている)の意味でNGが載っている物も出てきて、サムライやハラキリのように元々日本語であった NG もそろそろ英語社会で通用するようになり始めたようである。

 事例3:同じく世界語になった和製英語は「ウォークマン」で、ソニー創業者・盛田昭夫氏が貫いた訳。そもそもウォークマンは英語として正しくなく、典型的な和製英語(正しくは"Walker"か"Walking man")である。スタッフからの反対に対しては、盛田氏は「使うのは若い人だ。若い人たちがそれでいいと言うのだからいいじゃないか」と押し切ったのだ。1982年にフランスの『プチ・ラ・ルース』にウオークマンが掲載された。その後、86年にはイギリスの『オックスフォード英語辞典』にまで載ることになった。日本や中国で広く使われる上に、ウォークマンという和製英語を世界語として権威ある辞書ですら認めたということ。

 まず一番目の事例を見てみよう。ガラスマやグラスマなどは辞書を引いても出てこない言葉だ。日本語は本来省略しやすい言語であるし、日本人はもともと言葉を省略することが好きである。しかし、昨今の略語の氾濫はいささか度を越している。「メールアドレス」は「メルアド」、「ファミリー・レストラン」は「ファミレス」だ。カタカナ略語の主流は四文字だが、最近の若者は「メルアド」ではなく「メアド」と言う。「ケンタッキー・フライドチキン」は「フラチキ」から、今は三文字の「ケンタ」が主流である。「ミスド(=ミスター・ドーナツ)」「ラブホ(=ラブホテル)」「日サロ(=日焼けサロン」「ポテト(=ポテトチップス)」「フラポ(=フライドポテト)」なども全て三文字である。四文字でも長すぎるらしい。このような略語氾濫の時代では、日本人の発話者の突然作りだした和製英語がわからないことは通訳の時によくあることだろう。略語はわかりにくい上に、カタカナ語を略し、組み合わせ作った和製英語はひいては難しい。しかし、通訳には「省略」というテックニックがあり、話の内容の全体の伝達には影響しない限り、聞き取れなかった和製英語を訳せずいくというのは一種の方法だ。また、可能性は高くないが、その和製英語がキーワードとなった場合は、事前打ち合わせすることと充分な準備かなり重要だ。打ち合わせ中、もし相手が聞いたことのない和製英語を使ったら、免れずその場で聞いたほうがいい。

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