『ノルウェイの森』に描かれた若者の精神表象について

 2022-01-19 11:01

目       次

一 はじめに 1

二 『ノルウェイの森』の言葉づかい 2

三 作品に描かれたプチぶる気分 5

四 小説に漂う孤独感 6

五 終わり 10

14

『ノルウェイの森』に描かれた若者の精神表象について

张自澄 20141322015

要旨:村上春樹は世界にも人気のある作家である。村上の作品はとても有名で、各国のベストセラーである。何年も小説を書いているが、いつも人気のある作家である。その中に『ノルウェイの森』は村上春樹の代表作であって、各国おいて名のある小説である。そして、驚いたことにその小説は特に若者に受けている。それは若者の精神表象が『ノルウェイの森』に描かれるからのではないかと思う。本文はそれについて論じている。

キーワード:『ノルウェイの森』;村上春樹;言葉づかい;精神表象;若者

一 はじめに

村上春樹は世界にも人気のある作家である。村上は何度もノーベル文学賞にノミネートされたが、一度も受賞できなかった。それで、彼の書いた小説を誣いる文学評論家もいる。しかし村上春樹は強くなって、それを気にせず書き続いている。最高の文学賞を受賞する機会に何度も逃がされたが、村上春樹は特別で、世界に注目すべき作家であるということは確かであると思う。

『ノルウェイの森』は村上の代表作として、追い越せないと思われて、独特な小説である。『ノルウェイの森』は1983年に書かれた『蛍』から伸びた小説である。村上春樹は4年をかけて、それを書いていた。とても有名な作品であるから、それについての研究もたくさんある。『ノルウェイの森』の言葉づかいが日本の作品に特別であって、新鮮感を与えると思う研究者がいる。1その中に溢れるプチぶる雰囲気に興味を持って、生活や考えなどに論じている研究者もいる。『ノルウェイの森』のキャラクターは西洋音楽を聴くのが好きであるから、その音楽を分析して、後に隠される意味を尋ねる研究者もいる。しかし、一番多くに書かれているのは孤独感である。それを論じるには方法はいろいろある。キャラクターの運命を通して論じ説明する研究者は少なくない。よく描写された物品(井、森、阿美寮など)を分析するのもある方法である。

1987年に書かれてから、何度も印刷されて、『ノルウェイの森』が今でも人気がある。そして、その小説の読者は大体若者である。その原因はいくつかあるが、主な原因はその言葉、プチぶる気分と孤独感にあると思う。本論はそれについて論じていく。

二 『ノルウェイの森』の言葉づかい

内容にも形式にも気を使う作家はそんなに多くはない。しかし、村上春樹はその作家の一人であると思う。彼の作品にほかの作者がまねしない言葉が使われて、特別である。

一般的に、日本の作品は抑圧でなければ、清新である。抑圧的な作品には人間性が深く折り下げて研究される。それは読者をいろいろ考えさせるが、人間性に最悪の一面を全部表すから、いやな感じがするかもしれない。清新な作品もあるが、人間性に良い面しか見えない。両方も極端的であるといえるかもしれない。しかし、村上は破格であって、違う文章を書いた。彼の作品には人々は複雑で、完全的に悪い、あるいは良い人はいない。人間性には悪の一面はあるが、そこに悲しくてたまらない理由がある。村上春樹の作品は抑圧であって、清新でもある。だから、ほかの小説には感じえない微かな哀歓と優美の雰囲気が溢れている。

1 比喩

『ノルウェイの森』にはいろいろな比喩がある。その比喩は特別であって、特に若者に人気がある。たとえ二つのものが似ていないと見えても、村上が書いたら微妙に似ていると感じられる。たとえば:

1.1 孤独を感じる時

「そして僕とTVのあいだに横たわる茫漠とした空間をふたつ区切られた空間をまたふたつに区切った。そして何度も何度もそれをつづけ、最後には手のひらにのるくらいの小さな空間を作りあげた。」6

主人公が空間を平均に割れることからどんなに退屈なのも理解できる。今の若者ガもっと精神的なものに要求しているから、豊かな生活はしているが、孤独で退屈であるともう時もよくある。彼らが一人で自由に暮らすことができるが、孤独でたまらないと思う時もよくある。そういうときは、なんにもしたくない。だから、村上のそういう具体的で生き生きしている心理描写に、若者ガ同感している。

1.2 好きという気持ちを伝う時

「春の野原を君が一人で歩いているとね、向うからビロードみたいな毛なみの目のくりっとした可愛い子熊がやってくるんだ。そしてこういうんだよ。『今日は、お嬢さん、僕と一緒に転がりっこしませんか』って言うんだよ。そして君と子熊で抱きあってクローバーの茂った丘の斜面をころころ転がって一日中遊ぶんだ。そういうのって素敵だろう?」 7

好きという気持ちを動画にしか見えないぐらい可愛い小熊と比喩するのは、暖かくて、読者が微笑を浮かべるに耐えない。今の若者は付き合うことにそんなに夢中ではないが、もし誰かを本気で好きになると、誠心誠意相手と付き合う。そして、物質的にはそんなに要求していなく、価値観が一致しているかどうかは一番大切である。

 前の二つの例のように、村上春樹の比喩がどんなに素敵なのかガ分かれる。たとえふたつのものが全然似ていないとしても、村上が書いたら微妙に似ていると感じられる。そして、これらの比喩を通して、主人公の気持ちもきっちり読者たちに伝えることもできる。これも村上の作品の魅力であると思う。今の若者がそんなに村上の小説を好きであることも、言葉づかいに要求しているからと思う。

2 象徴

村上春樹の作品は一般的にマジックリアリズムであるが、『ノルウェイの森』は唯一リアリズム的な小説である。いろいろな理解しにくい象徴が使われているが、村上の作品の中でこれは一番理解しやすい作品であると思う。村上によると、そのリアリズム的な小説を書くために、全部の力を出して、今後はもうそんな小説を書きたくないそうである。

村上春樹の作品には象徴がたくさんあるから、わかりにくいと思われる。一般的に、村上は物事を丸ごと伝わるではない。そして、読んだから読者が分かることは大体支離滅裂であって、何が起こるかを全部分かることはできない。そんな作品が完成して、そして読者に理解されるのはほかでわなく、主人公の心理描写が起こったことを全部連ねるからである。読者が主人公になって、自分の経験したことを加えて、自分なりの考えを感得する。だから、読者が理解する村上春樹の作品は人によって別々であって、どれが正しいか、どれが間違いかとは言いにくい。『ノルウェイの森』の中の象徴もそうであると思う。象徴は一見に見れば分かりにくいが、見れば見るほど分かるようになる。

たとえば、『ノルウェイの森』のはじめに直子が話した「井」。直子によると、その井はどこにあるか誰も知らない。そして、本当に深いからもし誰が落としたら死ぬにほかない。

この会話はこの物語の後半部に起きたが、主人公の思いとして小説の第一章に書かれたから、後はそれについて一回も触れなかったとしても、その中の大切さは言うまでもない。はじめも分からなかったが、何回も読んだからその井は直子の深淵であると思う。その深淵はお馴染みの恋人が死んでからあって、いつも回りにあって、どこにあるか分からないから、いつか落としたら、誰も助けてくれない。

近年、いろいろな小説が以前には見えない速度で現れているが、質に大きな差がある。村上のように優美で特別な語句を使う作家は少ない。村上がこんなに人気があるのもおかしくないと思う。今の若者も雑な言葉遣いに飽きて、作品の言葉に要求することが分かる。

三 作品に描かれたプチぶる気分

村上春樹の小説というと、その中に溢れるプチぶる気分は特徴である。中国で村上春樹の作品がはじめて流行ったとき、我々は彼の作品をプチぶる気分と繋がる。それがちょっと誇張するが、村上が流行る理由の一つだと言えるかもしれない。

1 プチぶる気分について

プチぶるは英語ではpetit-bourgeoisと言う。プチぶるはブルジョアジー(資本家階級)とプロレタリアート(労働者階級)の中間に位置する階層。彼らは物質的にも精紳的にも要求するが、もっとも大事なのは内心である。一般的に、プチぶるは孤独であって、悲しくて、美しいものが好きである。一般人は彼らを理解できない。

村上春樹の作品の主人公は大体プチぶるである。彼らはプチぶる的な生活を暮らして、プチぶる的な考えをする。それで、彼の作品にはプチぶる気分が感じられる。

2 食/音/本

一般的に、日本の小説はいろいろな日本式なものガ書かれて、日本の小説にしか見えない雰囲気が醸し出される。太宰治の『人間失格』はその中に代表的な小説である。小説のキャラクターは御寿司を食べて、お茶を飲んで、日本式な生活をしている。そして、その小説には主人公の心理描写は細やか過ぎて、読者は読んだら思わず感動するようになる。しかし、『ノルウェイの森』には主人公は洋食を食べて、洋酒を飲んで、西洋のミュージックを聴いて、まるで外国人みたいに生活している。

たとえば、その小説の中に主人公たちがマッシュルームやオムレツやグリーンピースのサラダやマカロニやグラタンなど洋食を食べた。また、主人公たちガよく聞くのは「ノルウェイの森」や「ディア・ハート」など西洋のミュージック。そして、渡辺が好きな作家もスコット・フィッツジェラルド、レイモンド・チャンドラーといった作家たちである。

そこから、今の若者の生き方も分かる。生活がどんどん豊かになって、アメリカとヨーロッパからの文化と価値観にも影響されている、以前の人と違う生活をしている。本国だけではなく、外国の映画や本やミュージックなどにも大歓迎である。しかし、以前の人たちと違う生活をしているから、孤独であると感じる時もある。

四 小説に漂う孤独感

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