『たけくらべ』における樋口一葉の女性意識について

 2022-01-19 11:01

目         次

一 はじめに 1

二 先行研究 2

三 『たけくらべ』について 3

四 『たけくらべ』の美登利について 5

五 『たけくらべ』における一葉の女性意識について 8

六 女性意識が高まった明治時代について 8

七 おわりに 10

致 谢 13

たけくらべ』における樋口一葉の女性意識について

季佳慧 20121322016

要旨:短編小説『たけくらべ』は日本の明治時代の作家—-樋口一葉の有名な作品である。小説は美登利、正太郎、信如、三五郎、長吉などの子どもをめぐって、美登利と信如の曖昧な悲恋を描いた。しかし、『たけくらべ』は子どもの恋の小説だけではない。一方、『たけくらべ』を通じて、明治時代の庶民の生活をわかることができる。特に、小説で下町の生活を描いた。そして、貧乏人と裕福な人との差も表した。他方、その時代を背景として、樋口一葉は小説の人物を通じて、自分のいろいろな考えを表した。本稿は特に樋口一葉の女性意識について分析するつもりだ。それに、なぜ樋口一葉はそのような女性意識を持っていたのか、探りたいのである。

キーワード:樋口一葉;下町;吉原;明治時代;女性意識

一 はじめに

樋口一葉(1872—1896)は日本の明治前期の小説家で東京に生まれた。2004年11月から日本の五千円札に登場した背景としてみんなに知られている。小さい時から、文学に興味を持って、特に日本の古典文学が好きだった。14歳の時、学校を止めた。その後、父のおかげで有名な歌人中島歌子の塾に入って、和歌、『源氏物語』、『枕草子』などの古典文学を勉強していた。その塾で,一葉は田辺と知り合った。田辺は一葉の人生を変えた人だと言える。そして、21歳の時、半井桃水に小説を学んでいだ。しかし、父は投資に失敗して病死した原因で一葉の生活が大きく変わってしまった。家が没落して生活に苦しんだが、いろいろ今までなかった体験はあって将来の小説の素材になった。例えば、一葉が発表した『たけくらべ』、『にごりえ』、『十三夜』などの作品だ。その中で、特に1895年1月から『文學界』という雑誌に発表された短編小説『たけくらべ』は一葉の名作だと言われている。その時、『たけくらべ』は当時、森鴎外などの名人に注意された。そして、絶賛をもらって文壇に大きな影響を及ぼした。しかし、一葉が文壇で活躍した時間は非常に短くて約14ヶ月しかなかったと言われている。残念ながら、1896年11月23日に一葉は肺結核で24歳6ヶ月の短い一生を送ってしまった。短くても輝かしい一生だと思う。

二 先行研究

樋口一葉についての先行研究が日本には一番多いと思う。日本における樋口一葉を研究する第一人は和田芳恵である。樋口一葉についての研究を一生の仕事として頑張っている。研究の成果として『一葉の日記』を書いた。しかし、彼の研究のポイントは一葉の現実主義だった。そして、日本で『たけくらべ』をめぐって、一番議論があるのは初潮説だ。たとえば、文学者の前田愛はその説をとっていたが、小説家んの佐多稲子は初店説を唱えて初潮説を批判した。とにかく、日本で樋口一葉は「近代以降の最初の職業女流作家」と言われている。

中国における一葉の研究は遅くてまだ足りないと思う。研究というより、むしろ紹介だ。中国で、一番早く樋口一葉を紹介した人は翻訳者謝六逸だった。1929年に出版した『日本文学史』に「「善于写被男性与社会虐待的女性,背着十字架的女子,与被人舍弃的女子,有深厚的同情」」と樋口一葉の小説を評判した。そして、初めての『たけくらべ』の訳本は1962年に発表された䔥蕭の作品だった。その後、2004年に台湾で林文月は自分の訳本を発表した。日本の文学に詳しい周作人は樋口一葉が「观察有灵,文字有神;天才至高,超绝一世」と評判した。現代、中国の有名な作家余華は「「日本作家樋口一叶毫无疑问可以进入十九世纪最伟大的女作家之列,她的『青梅竹马』是我读到的最优美的爱情篇章,她深入人心的叙述有着阳光的温暖和夜晚的冷爽」」と書いた。一葉の作品はだんだん多くの人に知られていた。

三 『たけくらべ』について

本稿は『たけくらべ』から,一葉の女性意識を研究したい。小説は研究の架け橋として読むと、一葉の女性意識を表したところがたくさんある。まずは、簡単に小説の内容について説明しよう。

 

1 タイトルの由来

 タイトルの「たけくらべ」は『伊勢物語』の和歌から来ているのだ。その和歌は以下の2首である。

男:
「筒井つの 井筒にかけし まろがたけ 過ぎにけらしな 妹見ざるまに」3

女の返し:

「くらべこし ふりわけ髪も 肩過ぎぬ 君ならずして 誰かあぐべき」4

二人は幼馴染と恋人の関係だった。この2首の和歌を足して2つで割ると「たけくらべ」という名前になった。この点から見ると、『たけくらべ』は「恋」の雰囲気がある作品だと思う。

2 『たけくらべ』の体裁

教育を受けた面から見ると、一葉の母は女の子には学校へ行くことより家で家事を勉強するのはもっと重要だと思っていた。だから、一葉の学校教育は小学校5年生の時にとどまっていたが、学校を止めた後で、父の支持のおかげで旧派の歌人に和歌の指導を受けてもらった。そして、明治19年に中島歌子の萩の舎に入門してさらに日本古典文学を勉強し続けた。歌子は旧派の歌人で、一葉も相変わらず旧派の伝統の指導を受け続いでいた。『源氏物語』、『枕草子』などの古典文学は一葉に強い影響を与えた。明治時代で、『たけくらべ』は擬古文で書かれた読み難い作品として、文壇で特別な存在だった。それに、古い文学と旧派の先生の旧派の指導は一葉の一生に深く影響を与えたと思う。その影響は文学上の影響しかではなくて、一葉の性格にも影響があったと思う。

3 『たけくらべ』の誕生背景

まずは簡単に一葉の生活の変化を紹介しよう。前書いたどおり、投資に失敗して借金を残した父がなくなってしまった。兄は病気で亡くなったので、一葉は家で一番年上の子になってしまった。家族の面倒を一人で見なければならない立場に置かれてしまった。それに、一葉一家のくるしい状況を知っていた婚約者は一葉と婚約を解消してしまった。非常に短い時間に、一葉は父を失ったと同時に恋も失ってしまった。一家の生活も困難だった。それらは一葉の人生を大きく変えたと思う。萩の舎の先輩田辺花圃が小説『藪の鶯』を発表した。それに、多くの原稿料をもらって読者にも迎えられた。そのことを知っていた一葉は刺激されて、原稿料のために、心で自分も小説家になることを決めた。実は、一葉は小さい時から、文章を書くのは好きだった。自分は絶対田辺花圃に負けないことを目指して、知り合いのおかげで作家半井桃水から小説の指導を受けてもらった。『闇桜』はその時発表した作品だ。初めて「一葉」の名前を使った。窮屈した生活を送った一葉は桃水からいろいろ面倒を見てもらった。一葉はいつか桃水に好意を持つようになった。二人は友達以上、恋人未満の曖昧な関係になった。しかし、二人のうわさがすぐに一葉の周りに広まってしまった。うわさに苦しんでいた一葉は理性の気持ちで現実の面からいろいろ考えた末に、心の中の桃水への好意を埋めて桃水との縁を切ってしまった。苦しい生活を改善するために、一葉は吉原近くの下谷龍泉寺に引っ越して雑貨屋の商売を始めた。しかし、半年後、商売に興味がなくなった一葉は不景気で閉店することにした。結局、一葉は下町を離れて再び引っ越して、再び小説を書き始めた。その失敗した商売経験は一葉の一生にとってはいいきっかけだったと思う。下町で生活していた半年、一葉は下町の生活を体験して、下層の庶民の生活の苦しみも深く味わえた。その体験は小説『たけくらべ』の素材になった。

4 『たけくらべ』のあらすじ

『たけくらべ』は吉原を舞台にして大音寺前と言われた下町で思春期の子どもを描いた物語である。大音寺前は近くの遊女屋で仕事をした貧乏人が集まった下町である。

 『たけくらべ』の中で重要な人物は美登利、正太郎、信如、三五郎と長吉である。この中に、一番重要な登場人物は3人で、大黒屋の美登利、田中屋の正太郎、龍華寺の信如である。美登利の姉大巻は大黒屋に売られて有名な遊女になった。美登利一家は姉の関係で大黒屋の世話になっていた。大黒屋の主人はきれいな美登利も将来遊女になるのを楽しみにして美登利を可愛がっていた。表で美登利は子供の中で人気があって女王様みたいな存在だった。実は、姉は遊女なので、みんなに軽視された。正太郎は公立学校で通学して質屋田中屋のぼっちゃんだった。母が亡くなった後で、父は実家に戻った。正太郎は年をとった祖母と一緒に暮らした。祖母は高利貸をして、周りの遊女屋や貧乏人(例えば、三五郎の父)に金を貸して高い利息をとった。ときどき、正太郎は祖母の代わりに、夜、金を借りた人の家へ行って利息をもらった。正太郎の夢は早く大人になりたがり、田中屋の質屋を再開できることだった。信如は美登利と同じ学校育英学校で通学して成績が一番良い坊さんである。父は龍華寺の坊主である。僧侶の父に贅沢な食べ物を買わせたり、父と母が金に夢中になったりしたことを恥ずかしく思って苦しんだ。住んだ町によって、正太郎と美登利は表町組に属した。信如と横町組の長吉は味方で、正太郎と美登利の表町組と対立した。美登利、信如と正太郎3人の関係は簡単に言うと、正太郎は美登利のことが好きだったが、美登利は信如のことが好きだった。信如と美登利はお互いに好意を持ったが、子供たちの誤解や身分の差などのいろいろな原因で素直になれなかった。結局、二人は違う道へ進んでいた。信如は吉原を離れて未来和尚になるために仏教学校へ入学した。美登利は自分の未来の運命と信如の突然の離れで悲しみに落ちてしまった。

四 『たけくらべ』の美登利について

 小説『たけくらべ』は女性視野から描いた作品である。女性視野を使って、女性たちの生活を描いた。                   小説『たけくらべ』の中で登場した女性はたくさんいる。名前が付けられた女性もいるし、付けられなかった女性もいる。その中で、倒叙頻度が高い女性は主人公美登利だ。小説は美登利をめぐって、いろいろなことが起こった。喧嘩のこともあるし、悲しいこともあるし、嬉しいこともある。美登利は主人公として小説の魂だと思う。一葉は美登利について鮮明な女性形象を描いた。

赭熊という髪型をして華やかな服をしていたきれいな女の子は両親と一緒にある遊女屋の寮に住んだら、みんなに大黒屋の美登利と呼ばれた。まず、美登利は小説の一番重要な人物として、一番豊富な性格を持っていた。人の性格と言ったら、いろいろな面があってとても複雑なものである。美登利もそういう人だ。性格の中で矛盾なところがたくさんある。

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